超絶ざっくり古事記② アマテラスとスサノオの奇行

古事記

アマテラスとスサノオのウケイと奇行

イザナギに追放されたスサノオは、高天原の姉アマテラスを尋ねました

しかし、荒ぶる神であるスサノオが動けば大地が揺れ、嵐がおきました。

 

アマテラスはスサノオが、高天原を襲いにきたと恐れ

完全武装で対峙しました

アマテラス・「何をしに天界に来たのか?さては高天原を襲いに来たのではないか?」

スサノオ・「そんなことはない、父上に海の国を追放され、

とりあえず、姉様に挨拶をしにきたのです」

アマテラス・「では邪心のないことを、どうやって証明するのか?」

スサノオ・「では、ウケイをして占って証明して見せます。」

ウケイとは占いの一種です

まずは、アマテラスがスサノオの剣を噛み砕き、吹き出し生まれたのが、

宗方三女神(むなかたさんじょしん)の三柱 のちに海のみちびきの神として祀られます。

 

神様は一人二人ではなく一柱(ひとはしら)二柱(ふたはしら)と数えます。

スサノオがアマテラスの勾玉(まがたま)を噛み砕き、吹き出し生まれたのが男神の五柱

アマテラスが、自分のものから生まれた男神を自分の子といい。

スサノオの物から生まれた女神を、スサノオのものとするといいました。

するとスサノオは自分に邪心がないため、清い女神が生まれたのだと勝ち誇りました。

スサノオの奇行

そして高天原を大暴れしました、田んぼのアゼを壊し、糞尿を、まきちらして回りました、

八百万の神(やおよろずのかみ)はアマテラスに助けをこいましたが、

邪心があることを疑ったことを恥じ

「何かスサノオには、考えがあるのでしょう」と擁護(ようご)しました、

しかしスサノオの奇行は止まりません

今度は、機織り小屋の屋根に穴をあけ、そこから逆さに皮を剥いだ、

生きた馬を投げ入れました

そのことにびっくりした機織りの娘は、なくなりました。

アマテラスの引きこもり・天岩戸がくれ

これには、アマテラスも見過ごそことはできず、弟の過ちを恥、

岩穴に閉じこもってしまいました 有名な天岩戸がくれです。

これは、我が国初の引きこもりに違いありません。

神様でも引きこもることがあります。

 

太陽の神アマテラスが、引きこもってしまった為、世の中は真っ暗になりました。

高天原も地上の世界もです

アマテラスの力が及ぶのが、この二世界ということがわかります

困った八百万の神は、知恵の神オモイカネの神に、相談しました。

オモイカネノカミは頭を捻り作戦を考えます。

まず職人に鏡と勾玉を作らせます

そして大きな木に飾りをつけます

祭りをするようです。

オモイカネの神の、プロデュースした祭りは、このようなものでした

まず、力持ちのタジカラノオの神が、岩戸の横に立ち、身構えます

フィトタマの命(みこと)が監督し

コヤネの命が祝詞(のりと)お祈りの祝いの歌を、歌います

そしてアメノウズメの神が神楽(かぐら)を舞います。激しい舞です

大事なことなのでもう一度言います 激しい舞です。

それをみた八百万の神が、ドッと笑います。

そして、世の中が真っ暗になって、困り果てているはずの岩戸の外が、

騒がしいのを不思議に思ったアマテラスが、

岩戸を少しあけ、「なぜそんなに楽しそうなのか?」と尋ねます。

そこにウズメが「アマテラスさまより尊い神がいますので、激しく舞って喜んでいます」

と言います。

それでアマテラスが「なーーーーにーーーー!!!」となり、

そこで鏡でアマテラスを写し、

 

鏡は、当時大変貴重なもので、あまり神といえど自分の姿を見たことがなかったようです。

自分が写った鏡を見て、本当に自分より凄い神がいると勘違いしたアマテラスが、

もう少し岩戸を緩めます、そこにタジカラノオの神がアマテラスの腕を捕まえ

外に引き出します、そして他のかみが岩戸に結界を貼ります。

と、このような作戦です、うまくいくのでしょうか?

うまくいきました、全部オモイカネの神の言う通りになりました。

そごいです、オモイカネの神

そして世の中に光が戻ったのです。

そしてアマテラスが引きこもる原因になった、スサノオを八百万の神たちは

みんなで相談し追放すること決定したのです。

我が国はこんな神の時代から、議会のような制度があったのです。

ちなみに、ここに出てきた鏡と勾玉は三種の神器の二つです。

そして登場する神も重要な神で、天孫降臨でニニギに付き従う神になります。

ウケイから岩戸がくれまでを考察

さて考察です。

まず、スサノオが来たとき、

なぜアマテラスは高天原が攻撃されると思ったのでしょう。弟なのに、

そして、そのスサノオは、なぜ数が少ないのに、勝ったと勝ち誇ったのでしょう

しかもその後の奇行はなぜですか?

それに母を思って泣いていた、心優しいスサノオはどこに行ったのでしょう

死人まで出ています。

アマテラスもなぜ、スサノオの奇行を咎める前に引きこもったのか。

これは、捉え方が、いくつもありますが、

この時アマテラスは、高天原の状況に不満があったのではないでしょうか、と言いますのが、

アマテラスは最高神であり最高の統治をしていました、しかし最高すぎて、

逆に八百万の神たちは自分で考えず、すぐにアマテラスを頼るようになって、

堕落していたんじゃないでしょうか。

この堕落した神たちをどうにかしないと、と考えている時に、

何やら都合よく、地鳴りを響かせスサノオがやってきます、

アマテラスはこれを好奇と捉え、スサノオを利用することに、したのではないでしょうか、

まず弟なのに、武装して出迎えられればスサノオは、

なんで姉が自分を攻撃しようとしているのか疑問を持ちます、

スサノオは母を思って泣いているような優しい男です、

なので、すぐ姉が何か困っていることを察したのでしょう。

ここに日本の空気を読む、場を察するという、奥ゆかしさが出てきます。

まずウケイという占いは、先に占いの結果を、決めて占う物です

コイントスで、先に表裏の基準を決めねば、何も決まらない理屈です。

しかし、アマテラスとスサノオは基準を決めていません

どっちの結果になろうと、スサノオが勝ったことにするためです

そしてスサノオは、高天原を暴れまわります、

この奇行については、とにかく八百万の神たちが困れば、なんでもよかったのでしょうが、

最後には死人まででたことは、残念です。

逆に言えば、死人が出るまで八百万の神たちは、

自分で、何もしようとは、しなかったといえます。

スサノオはいろんな奇行を行いましたが、

八百万の神はすぐに、アマテラスに助けを求めています、

アマテラスは、八百万の神に、自分たちで問題を処理できる力をつけさせたいので、

スサノオを擁護します、しかし何も問題を解決しようとしないので、

スサノオは仕方なく奇行をエスカレートさせます。

そして、不幸がおこったのです。

このままでは、らちが開かないと思ったアマテラスは、次なる行動に出ました、

引きこもりです。とにかく自分がいなければ、

八百万の神たちで、問題を解決するしかなくなります。

そして、うまくいき、やっと八百万の神たちは、

自らの力を合わせ問題に立ち向かう力を得ました。

しかし、気になるのはスサノオです、ここで完全にドロをかぶり、

得することは何もなく、しかも、罰金と追放の罰まで受けています。

こうれは、ひとえにスサノオが優しい男だったからでしょう、

すぐ身内の悩みを見抜き、問題を見つけ、さらには自らをおとしめて、

一言も、見苦しい弁解なども言わず、罰を受け入れ

自ら、引いて行ったのです。かっこいいじゃないですか!スサノオ!

ここからは、このスサノオとその子孫が、主人公になります。

最後まで読んでくれて、ありがとうございました。

感謝

 

 

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